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2007. 01. 24  
《花々のゆううつ》ようやっとゲットいたしました。尼損では3日かかるというので本屋タウンさんへ。ブツはすぐに来たのですが、受け取り書店になかなか行けずプチ敗北……。

今回も良かったです~。【うるわしの英国】シリーズ4冊め。コーネリアス、例によって結婚できません! っていうか、オビに堂々と書いてある。「英国版”結婚できない男”」。あははは~。最初はそういうコンセプトじゃなかったんだと思いますけど、すっかりそうなっちゃってますね。コーネリアスの周囲の人間はどんどんラブ成就していくのですが……彼はすっかりキューピッド(笑)。

恋愛モノが苦手(書くのみならず読むのも)な私なんですが、波津さんの描く恋愛モノは大丈夫なんですよね~。登場人物がオトナだからでしょうか。このシリーズの場合はコーネリアスはいつも傍観者で、恋愛の渦中にないということもありますけれど。
この巻から登場した心霊学会親子もいいキャラでしたv ヴィクトリア時代と言えば降霊術、降霊術といえばヴィクトリア時代っていうくらいで、この時代はホントに盛んだったらしいですね。この新キャラのお陰でいままで少なかった幽霊話が多くなってます。学者父さんの鈍感ぶり、可愛いなあ……。

もちろん「ヴィルヘルム某日」つき。今や主人公より人気があるという……(^_^;) そういえば、昔イギリスで長く泊まっていた宿にヴィルヘルムによく似た長毛の黒白猫がいたんですよ。名前はベンジャミン。すご~~くエラそうで、いつもロビーの一番良い椅子に寝そべってました。写真を撮った筈なんですが、ちょっと今見つからないです……。見つけたらアップしますね~。

花々のゆううつ 花々のゆううつ
波津 彬子 (2006/12/21)
小学館
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2006. 09. 01  
下の記事のコメントで間違って「背表紙」と書いちゃったので《デコトラの夜》の表紙をもう一度ご紹介します。奇麗な青でしょう? ……でも、裏表紙はお見せできないんですよ~~(^_^;) 裏表紙がイイんです!←力説。

デコトラの夜 (1) デコトラの夜 (1)
山田 睦月、菅野 彰 他 (2006/04)
新書館

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デコトラの夜 (2) デコトラの夜 (2)
山田 睦月、菅野 彰 他 (2006/05)
新書館

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2巻完結です。巻き込まれ型のロードムービー風ですが、物語の本当の始まりは二人がデコトラを降りてから。死なないように生きてきた信金職員の祐一と、はちゃめちゃなトラック野郎、タイヨー。前半は何の因果でこんなことに巻き込まれ~~みたいなコーエン兄弟的悪夢のドタバタに見えますが、タイヨーのはちゃめちゃな行動の理由が見えてきたとき、その重さにハッと胸を締めつけられます。そんな人生もある。そんなことで終わってしまう命もある。たぶんタイヨーは仇を取ると決めたとき、生き延びる気はなかったでしょう。祐一を巻き込まなければ。

一巻ははらはらドキドキのところで終わっているので一,2巻纏めてお読みになった方がいいですよ。ちょっとほろ苦くて笑えて泣ける上質のミニシアター系映画を見たような読後感が味わえます。あ、祐一の奥さん、美晴さんはサイコーですv この人が出てくると空気がガラッと変わる……(笑)。
原作の菅野彰さんは「ありそうだけどないようなこと」をいかにもありそうに描くことに長けた作家さんですが、この作品にもそれが遺憾なく生かされています。
涙のあとにかかる虹~~、みたいな、泣けて笑えて幸せになれるマンガです。
2006. 06. 30  
波津さんの出る回のマンガノゲンバ、見ましたv
波津さんが生原稿にペンを入れて行くという実に貴重な映像がありました。骨董品に関してはアシスタントさんに任せず、ご自分で描かれるそうです。いわゆる「グリグリ」や「網」の技法を使って香炉を描いていくのですが、その細い線の一本一本のなんと美しく繊細なこと! その線が造り出す陰影の美しいこと! マンガというのは白と黒の芸術なのだということに、改めて感じ入りました。白い紙に引かれた黒い線。その美しさはほとんど幽玄と言ってよく、水墨の世界にも通じます。この日本と言う国で、マンガという表現形態がどこよりも高い高みにまで昇り詰めたのは、そもそも日本人にとって紙の白と墨の黒の美しさが馴染み深い物であったからという気がしてなりません。

「ぐりぐり」も「網」も「点描」も今はトーンやCGが使われることが多くなったそうですが、やはり熟練の技の美しさに敵うものはないと思いました。

そして、番組のなかで波津さんのお姉さんの花郁悠紀子さんのことが出ました。
花郁悠紀子さんは若くして惜しまれて亡くなられた漫画家さんでした。遺された数少ない作品はどれも珠玉の名作です。

実は先日、活字倶楽部のインタビューのときに「好きなマンガ作品は?」と訊かれて即座に応えたのが花郁悠紀子さんの《フェネラ》でした。私が生涯で影響を受けた漫画作品を三つあげるとしたら、そのうち一つは確実にこの《フェネラ》です。


フェネラ フェネラ
花郁 悠紀子 (1999/11)
秋田書店

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妖精世界と未来世界の共存を描いた《フェネラ》はSFとファンタジーの幸福な結婚ともいえる作品です。妖精に似た種族「エルフィーリ」が住む異世界とつながってしまった近未来の世界を描いています。主人公フェネラはエルフィーリとの混血の少女。花郁さんの繊細なペンタッチで描かれる世界は哀しく美しく、その物語は深い余韻を残します。

多感な時期に《フェネラ》を読んだことが、のちに私に《ラノン》を書かせる原動力となったと言っても過言ではありません。番組中で紹介された《昼下がりの精霊》という作品もこの文庫判の《フェネラ》に収録されているようです。(コミックス版では「風に哭く」収録)これもSFで、とても好きな作品でした。番組で紹介された麒麟の群れが走り抜けるシーンは忘れられない美しさです。そしてちょっとコミカルで洒脱な恋の味わいも素敵でした。波津さんの作品がお好きならば、ぜひ花郁悠紀子さんの作品も手に取って下さい。文庫化されて手に入りやすくなっています。絵柄はそれほど似ていませんが、ペンタッチの繊細さは同質のものです。コミカルな表現は少し似ているかもしれません。

花郁悠紀子さんの作品についてはいくら言葉を尽くしても言い足りることはないので、今日はこのへんで。また改めてご紹介したく思います。
2006. 06. 27  
《うるわしの英国》シリーズも3冊目になってしまいました……。
この《空中楼閣の住人》は前の二巻とは独立したお話で、コーネリアス・エヴァディーンは登場しません。ですからこの巻から読むことも可能です。(もっとも前の《月の出を待って》も《中国の鳥》もどこから読んでも大丈夫な読み切り連作なのですが)。
前二作と本書の違う点はコーネリアスが登場しないことよりむしろ『不思議度の違い』です。前二作は「もしかしたら不思議」や「ちょっとだけ不思議」な世界を描いているのですが、「取り替え子」という普遍的なケルト・モチーフを使って描かれるこの物語の不思議は「本物の不思議」なのです。


空中楼閣の住人 空中楼閣の住人
波津 彬子 (2005/03/25)
小学館

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《空中楼閣の住人》とは、いわゆる「頭の中で遊んでいる」人のこと。このブログを覗いている人には覚えのある方も多いと思いますが(笑)。その「現実とはちょっとうまくやっていけないけれど頭の中に遊び場を持っている」こども、ヴィクターが引き取られたのは妖精の国とつながった不思議な館だった――館の主マクラウド氏、不思議な召使いのバナールさんもステキでした。同時収録の《はるかな緑の国》はマクラウド氏の過去の話。《空中楼閣~》では明かされないこの館とマクラウド氏のなれそめが語られます。とてもステキなラブストーリーです。

ところで、《うるわしの英国》シリーズはこの3冊で終わりなんでしょうか……(T.T) 《雨柳堂》の方が本筋だというのは判るんですが、ときどきはまた《うるわしの英国》も描いて下さらないでしょうか……だって、コーネリアスもまだ結婚出来ていませんし!←結婚したら本当に終わってしまう気がするのでどうか独身でいて~~。
2006. 06. 14  
《うるわしの英国》シリーズの二冊め。相変わらずの面白さ、美しさにうっとりです。
「ちょっと不思議」から「かなり不思議」まで、5つの物語が収められています。妖精譚あり、幽霊譚あり。そしてさらにスペシャルなオマケ、《ヴィルヘルム某日》が2話入っているのが嬉しい~v いつも目つきの悪いのヴィルヘルムが目を真ん丸にして「うずうず」してるとこ、モノスゴク可愛いです。

中国(チャイナ)の鳥 / 波津 彬子

ウェストン子爵ことコーネリアス・エヴァディーンはこの巻にも登場しますが、相変わらず結婚できません(笑)。まあ、彼にはずっと独身生活を楽しんで頂くということで!

この巻で好きなキャラはグレイ卿(の幽霊)。幽霊生活も長い彼は怖がって貰えるよう、日々研鑽してゾンビまがいの容姿を完成。でも新世界からやって来た館の新しい住人たちは、ちっとも怖がってくれないのです。グレイ卿、気の毒です(笑)。
ちょっとステキなラブストーリーでもありますv

ところで波津さんの描く和服の美しさには定評がありますが、ドレスもとってもステキだと思うんですよ~。柄もデザインもスタイルもそれぞれのキャラクターに似合っていて、彼女たちの可愛らしさや美しさがいっそう引き立ってみえます。女の子にはやっぱり綺麗なドレス着せたいですよね~。
2006. 06. 09  
ついに《うるわしの英国》シリーズに突入してしまいました……未読がだんだん少なくなってくる……。

《月の出をまって》は《うるわしの英国》と名付けられたシリーズ連作の一冊目です。ヴィクトリア朝の英国を舞台に貴人の優雅な生活を描いたものですが、そこは波津ワールドなのでやはりそこここに不思議なものが顔を出します。当時ヨーロッパで大流行だったオリエンタリズム、ジャポニスムをとば口とすることで、波津ワールドの不思議たちとヴィクトリア朝英国の世界が違和感なく融合するのです。


月の出をまって―うるわしの英国シリーズ / 波津 彬子

シリーズを通してコーネリアス・エヴァディーンという若いハンサムな子爵が登場しますが、コーネリアスがシリーズの主人公かというと、少し違うような気がします。コーネリアスは物語の水先案内人といったポジションで、シリーズのそれぞれの物語には別に主人公がいる。おのおの全ての人が自分自身の人生の主人公であるように、それぞれの物語の登場人物はその物語の主人公なのです。コーネリアスは彼らの人生に顔を出したり、出さなかったりですが、たとえ登場しなくても彼は枠線の外側のどこかにいると分かるのです。他の人が退場しても、彼は残っている。なぜなら、彼はロマンスにおいて結実をみないから。ロマンスが成就した人は物語から退場します。コーネリアスは女性達の目からすると「最高条件」の男性であるにも拘わらず、なんやかんやで結婚出来ないのです。彼が結婚してしまったらシリーズが終わってしまうような気がするので、可哀相ですが彼にはずっと独身でいてもらいたいですね(笑)

ところで、好きなキャラクターはヴィルヘルム。あの目つきの悪さと毛並みの良さ、最高~~v あ、猫って言葉を喋る動物でしたよね?
2006. 06. 07  
《夜はきて愛を語り》……意味深な、それでいて美しいタイトルだと思いませんか? 
少し前のアメリカを舞台にしたこの作品集は、外国を舞台にした波津さんの他の作品集より暗い色調です。映画的であるという点では《パーフェクト・ジェントルマン》や《お目にかかれて》と同じなのですが夢のようなハッピーエンドの映画ではなく、人生の悲哀を描いた古い短編映画のような味わいです。表題作の《夜はきて愛を語り》はサスペンスもので、そこに描かれるのはみな何かしらの過去を背負った哀しい人々。ある筈のない救いを求め、得たと思った瞬間に失う。けれどやはりそこには小さな救いがあるのです。愛という名の。

夜はきて愛を語り / 波津 彬子

しっとりした情感を味わいたいときに是非どうぞ。

最近のリメイクばかり作っていてネタのないハリウッド映画のプロデューサーはこういう作品を映画化すればいいのにねえ~~と思います……。そういえば、少年マンガにはけっこうハリウッドやアメリカテレビ界の手が延びているようですが、まだ少女マンガはないですね。たぶん知らないんでしょうね~~。
2006. 06. 06  
波津彬子さんの《お目にかかれて》を読んだら次に《パーフェクト・ジェントルマン》を読む。それがベストの順序だと思うのですよ~←自分がそうしたから。

《パーフェクト・ジェントルマン》は6話からなる連作。50年代頃のニューヨークが舞台です。不思議なものは何も出てこないけれど、ある意味でファンタジーと言えるでしょう。この作品に登場する人々の善良さ、優しさ、暖かさは現実に出会うことは難しいもの。だからこそ、私たちは物語の中にそれを求めるのではないでしょうか。


パーフェクト・ジェントルマン パーフェクト・ジェントルマン
波津 彬子 (2000/05)
小学館

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母親を亡くして独りぼっちになった子供が自分の父親は大富豪の御曹司だと聞き、会いにいく。それだけならただのシンデレラストーリーですが、それだけじゃありません。この御曹司コンラッドは「自分」が見つけられない人。いつまでも自分探しをして大人になれない人なので、苦労して育った子供の方がしっかりしていたりする。でも、彼は成長して行きます。そのあたり《アバウト・ア・ボーイ》と似ているところがあるかも知れません。(もっとも、ウィルと違ってコンラッドは駄目人間ではなく、むしろ彼の問題はストイックであろうとする青さなのですが)
そしてこの即席親子を見守る周囲の人々の目は、あくまで優しいのです。コンラッドの世話焼きおじいちゃんたちがホントに素敵でしたv ラブ要素もちょっぴりありましたが、それはこの物語が終わってから、のお話になりそうでした。

《パーフェクト・ジェントルマン》にはステキなおじいちゃんたちが登場しますが、収録作《パラダイス・ゾーン》にはステキなジゴロとステキなおばあちゃんたちが登場します。なんか、《カトレアな女達》を思い出しましたよ……(^_^;) これはラブストーリー……ですね。

2006. 06. 05  
ラブロマンスって苦手だと思っていました。これを読むまでは。

波津彬子さんの《お目にかかれて》。胸がスカッとするような粋なラブストーリー集です。波津さんは和物のイメージが強いのですが、これは1940年代~1950年代頃のアメリカを舞台にしたもの。古き良きアメリカの面影、元気だった頃のハリウッドのラブストーリーを彷彿させる洒脱な味わい。そんなものが一コマ一コマから溢れてくる。表題作の《お目にかかれて》は幽霊が出てきますが、他の作品には超自然なものは描かれず、その替わりに「ありそうだけどない、けれどあって欲しい小さな愛の奇跡」が描かれます。だから、読み終えたときとても幸せな気持ちになれる。収録されたほとんどの作品がラブロマンスをテーマにしていますが、一番最後の《イントロダクション》という作品だけは恋愛テーマではなく、ハリウッド映画的でもありません。むしろ、ミニシアター系のヨーロッパ映画の趣。収録作の中でこれが一番好きかも。少女マンガというメディアの奥の深さを見せつける作品です。

お目にかかれて / 波津 彬子

↑なぜか絶版の古い方だけ画像がある……でも再版分は表紙が違うんですよ~;
2006. 06. 04  
いまさらですが、波津彬子さんにハマってしまいました……。

以前から手を出さないようにしていたのです。手を出したら必ずはまるだろう、という予感がしたので……(^^;) マンガは買い出したらきりがないし、お金も時間も置く場所もないのでハマりそうなものにはなるべく手を出さないように、と。
しかし某書評サイトの某レビュアーの策謀にはまり、迂闊にもつい一冊買ってしまったのです←運のツキ。

最初に買っちゃった作品のタイトルは「唐人屋敷」。
これ一冊だけで独立しているというので、許されるんじゃないかな~~と思って……(^_^;) しかし、当然といえば当然なんですが結局一冊だけでは済まなかったのでした……。

唐人屋敷 / 波津 彬子

画像ないんですが、クールでナイスで性格の悪い祓い師ローレンス氏が表紙です。祓い師が主人公というと、退魔もの、と思うでしょ? と~~んでもない! 祓うどころか、増えてます(笑)。彼は米国在住で東洋の魔が専門。しかし、たいがいの場合、そこで《魔》と呼ばれる者たちはただ単に「ちょっと異界」の住人たちなんですよね~。そして何故かもののけ全般に好かれるマタタビ体質のお友達、アーネスト君がどんどん彼らを引き寄せてしまうのです。アーネスト君は妖怪またたび体質にも関わらず頭の中身はいたって常識的なので、こんな生活もうイヤ~~と叫んでるんですが彼自身、竜のお姫さまと恋仲になちゃったりしたためにどうにもモノノケまみれの生活から逃れられない。いや、アーネスト君、いい味のキャラなんですv 彼のキャラクターのお陰でか、波津さんには珍しくかなりコミカルな作風になっています。

そして登場するモノノケたちの可愛いこと~~vv レギュラーになった酒の精を筆頭に、コマイヌ、妖虎、麒麟、みんな可愛いのですv

気になるのはローレンスの手袋の意味。彼は黒衣、黒眼鏡、黒手袋がトレードマークなんですが、黒眼鏡については「見えすぎになる」からということが仄めかされているんですよね。手袋については着用するシーンと外すシーンがあります。外すシーンは妖怪のレディの手を取る前。意味深だと思いませんか?

これを読んで以来、ずるずるずる~~と次々注文してしまっているのですが、まだ雨柳堂には手を出していません。つまり、これからいちから全部読めるのです。ふふふふ~。老後の楽しみ……に取っておくのは無理みたいですけどね~~(^_^;)
2006. 06. 03  
あとり硅子さんについて、まだうまく言えません。あとりさんは、あまりに早く逝ってしまわれた。いくつかの素晴らしい作品群を遺して。

あとりさんの作品について、端的に述べるならば極上のユーモアと極上の優しさです。
透明なふわふわとした絵柄で、心温まる物語を描く。その優しさ、暖かさをよりいっそう光らせるのはユーモアのセンス。ほとんどが独立した短編で、ファンタジーもあればSFもあり、現代の学園生活を舞台にしたものあります。そのどれもが、優しい。物語のすべての登場人物たちを見守る柔らかな視線がそこには確かに存在します。それが、あとりさんの「目」なのでしょう。

↓この「四ツ谷渋谷入谷雑司が谷!」だけがシリーズもの。奇怪な高校生四ツ谷とその犠牲となる友人たちの奇妙な日常。不条理マンガというか、シュールな笑いです。実は小説ウィングスに連載された1ページマンガを集めたもの。1ページマンガ六編くらいが一度に掲載されましたが、小説ウィングスは季刊なのでなかなか単行本が出ず、ファンをじりじりさせました。

四ツ谷渋谷入谷雑司ケ谷!! (1) / あとり 硅子

四ツ谷渋谷入谷雑司ケ谷!! (2) 四ツ谷渋谷入谷雑司ケ谷!! (2)
あとり 硅子 (2004/07)
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↓「黒男」。唯一ディアプラスレーベルから出た作品。ですが、ぜんぜんホ○じゃないです。「黒男」は死に神の話なんですが、可笑しくて胸の底がくすぐったくなるようなお話です。

黒男 黒男
あとり 硅子 (2001/10)
新書館

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↓遺作を含む最後の作品集。あとがきのない白いページが悲しい……。

ばらいろ すみれいろ ばらいろ すみれいろ
あとり 硅子 (2004/09/25)
新書館

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ここから下はAmazonに書影がありませんが、まだ入手可能です。どれも心がほっと温かくなる物語です。

夏待ち / あとり 硅子

これらすべて不確かなもの / あとり 硅子

光の庭 / あとり 硅子

ドッペルゲンガー / あとり 硅子


↓そしてイラスト集。遺作展に展示されたものがほとんど入っています。

あとり硅子イラスト集 あとり硅子イラスト集
あとり 硅子 (2004/09/25)
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2006. 05. 31  
昨日に続いて独断で山田睦月さんの作品を紹介させて頂きます。Amazonったら画像をあんまり置いてないんですよ~~('_;) とりあえず、画像のあるものはこちら↓


恋愛映画のように、は 恋愛映画のように、は
菅野 彰、山田 睦月 他 (2004/10)
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アズ・ユー・ウィッシュ アズ・ユー・ウィッシュ
山田 睦月 (2000/05)
新書館

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画像はありませんが、まだAmazonで入手可能!↓今のうちにどうぞ!


The ghost of my life / 山田 睦月

ペーパームーン / 山田 睦月

オーダーメイド・パラダイス / 山田 睦月

ハンプティ・ダンプティ・ロード / 山田 睦月

水と器 / 山田 睦月

水と器 (2) / 山田 睦月


どの一冊を開いてもそこには作者独特の暖かで柔らかな世界が広がっています。山田さんの描かれる人間はみな優しい。でも、ただ優しいのではなくて強いのです。強いから優しくなれる。その裏付けがあるから優しさがただ甘いだけでなく、しっかり心に届くのです。疲れているとき、人が信じられなくなったとき、自信を失いかけたとき、きっと微笑みと元気を取り戻してくれる物語たちです。


原作つきの作品も多く描かれていますが、原作者の持ち味をしっかり生かしつつ、独自の山田睦月ワールドを作り上げているので二度美味しいですよ(^_^)
2006. 05. 30  
表題作《ミッドナイト・ロンリー・モンスター》は山田睦月さんのデビュー作です。

vampireとマンガのどっちのカテゴリに入れようか迷ったんですが、《ミッドナイト~》シリーズ以外の作品も収録されているのでマンガの方にしました。

心がほわん、と温かくなる作品集です。

表題作は孤独な優しい吸血鬼グレイと天才少女(幼女?)ティナの交流を描いたハートウォーミング・モンスター・ストーリー。人間とそうでないものの関係を描いているものが多いのですが、どの作品も日だまりのような優しさ、大らかさ、暖かさに満ちています。読み終えると、ティナとグレイの幸せを祈らずにはいられなくなります。

初版は1992年で、実を言うと私はそのコミックス版を持っていませんでした。縁あって同じ新書館で仕事を始めたとき在庫がないか聞いてみたのですが、当時(5年前)既に一冊もなく、山田さんも余分は持っておられないとのこと。うわぁぁぁん……と泣いてたんですが、目出度く文庫判で再版されました。成長したティナの登場する書下ろし短編も収録されているんですよ~v 待てばカイロの日和あり! 
(コミックス版、古書店で手に入れてたんですけどね……^^;)


↓Amazonたら画像がないんです……('_;)
ミッドナイト・ロンリー・モンスター / 山田 睦月



こちらは新作「デコトラの夜」1~2巻。
デコトラの夜 (1) デコトラの夜 (1)
山田 睦月、菅野 彰 他 (2006/04)
新書館

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デコトラの夜 (2) デコトラの夜 (2)
山田 睦月、菅野 彰 他 (2006/05)
新書館
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こちらも胸の奥にじ~~ん、とくるお話です。オススメですよ~~(^_^) 
2006. 05. 27  
カテゴリ追加してみました。「マンガ」と「vampire」です。
で、「ポーの一族」どちらに入れるかという問題ですが、「マンガ」に入れることにしました。「ポーの一族」はvampireモノである以前に少女漫画史に残る名作である、という理由で。

ポーの一族 (3) ポーの一族 (3)
萩尾 望都 (1998/07)
小学館

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「ポーの一族」という作品について語ることは難しいです。
この作品は私にとって「初めて自分の意志で読んだ少女漫画」であり、初萩尾作品であり……つまりは初恋みたいなものなのです。

ただ一つ言えることは、「ポーの一族」は歴史に残る作品であり、永遠に輝き続ける存在なのではないかと。萩尾先生が創作された《バンパネラ》が永遠の存在であるように、作品の生命も永遠なのでははないでしょうか。

文庫化されて手に入りやすくなりましたので、未読ならば是非どうぞ。
みちのく未来基金
プロフィール

Riri Shimada

  • Author:Riri Shimada
  • 万年駆け出しのファンタジー小説家。湿った日陰や本棚の隅っこでほそぼそ生きてます。
    ウィングス小説大賞出身。入選作は「霧の日にはラノンが視える」ですが、「裏庭で影がまどろむ昼下がり」が2001年11月10日発売の小説ウィングス秋号に先に掲載されたのでこちらが実質デビュー作。
    好きなものはケルトと妖怪と動物と怪獣。
公式サイト 
新・よこしまです。

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