縞田理理の《とろいのです》。

本、音楽、映画、オヤツなどについてちょびちょび 書いていきたいな~と。感想はネタバレなしの方針で。

『女神の誓い』

マーセデス・ラッキーの「女神の誓い」。ファファード&グレイマウザーの女版、と聞いたので読んでみました。女剣士と女魔法使いのコンビで、金と黒の組み合わせ。(ただし、剣士の方が黒で魔法使いが金なのですが)確かに雰囲気が近い、というか異世界ファンタジーの中でカテゴリー分けをするなら同じジャンルかも。でもいろいろ違う面も。例えばジェンダーが全面に押し出されている点。これは古い時代の冒険ファンタジーではなかったことです。主人公のタルマとケスリーがギース(魔術的誓約)によって常に女性を助けなければならない、という設定が常に二人を危険へと導くのです。

本書はけっこう分厚いし、末弥純さんの重厚なカバーイラストがついているので軽々しく読み始められない、と思われるかも知れませんが、タルマ&ケスリー・シリーズの短編連作という形になっているのでちょっとずつ読み進んでもオーケーです。分類としては本格異世界ファンタジーなのですが、キャラクター小説としても読めます。タルマ&ケスリーのキャラクター性は強力で、物語は二人に膝を折るのです。同じく神話的姉妹関係を描いたものにジェイン・ヨーレンの「光と闇の姉妹」がありますが、こちらの方では主要なキャラクターのひとりを変えたとしても物語は成立します。でも「女神の誓い」ではタルマかケスリーのどちらかでも欠けたらもうそれは「女神の誓い」ではなくなってしまうのです。
「女神の誓い」は短編連作という形をとっていますが、時系列順に並んでおり、ひとつひとつの物語が大きな一つの物語のきざはしの一段となって大きな盛り上がりへと進んでいきます。そして「女神の誓い」という物語は「ヴァルデマール年代記」という壮大な物語の最初のきざはしなのです。これから読み進むのが楽しみなシリーズです。

キャラクターとしては実は狼族ワール萌え~~v でした。「誓いのとき」の方の表紙だと巨大シェパードみたいですね(^^;)

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しまだ

  • Author:しまだ
  • 万年駆け出しのファンタジー小説家。湿った日陰や本棚の隅っこでほそぼそ生きてます。
    ウィングス小説大賞出身。入選作は「霧の日にはラノンが視える」ですが、「裏庭で影がまどろむ昼下がり」が2001年11月10日発売の小説ウィングス秋号に先に掲載されたのでこちらが実質デビュー作。
    好きなものはケルトと妖怪と動物と怪獣。

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